2010年 12月 07日(火曜日) 03:28

久しぶりにCMSを比較してみた

CMSの記事管理の概念の違いに興味があって、久しぶりにオープンソースCMSの動向を調べてみました。

比較したのは、

Joomla! … 世界シェアNo1のCMS。私も1年以上使っています。

Drupal … Joomla!に並んで世界的に有名なCMS。

WordPress … もともとはブログだったけど、最近はCMSとしても使われているらしい。

MovableType … 日本でよく使われているブログ。CMSとしてやコミュニティサイトをつくるのにも使われているらしい。

XOOPS … 日本発だけあって日本ではいちばんメジャーなCMS。

の5つ。

検索数の比較

まずは、これらをGoogle Trendsで比較してみました。

CMS-trend-2010-12-06

CMSであるJoomla!とブログであるWordPressを単純に比較はできませんが、2009年の中頃からはJoomla!はWordPressにやや押され気味にも見えます。WordPressをブログというよりもCMSとして使う傾向が最近強くなっていることを反映した結果なのかもしれません。

2010年のニュース参照数でWordPressにピークがあるのは、MicrosoftがWindows LiveブログをWordPress.comに移行したニュースのためでしょう。

最近では、ホームページ作成業者でもWordPressを使うところが増えてきたようです。ただ、WordPressはあくまでももともとはブログであってCMSではないので、この場合は作成業者側でほとんどの作業をしてしまって、ユーザ側で更新していくのはブログのところだけになってしまうのではないかという気がします。

DrupalはJoomla!と並んでメジャーなイメージがありましたが、検索ボリュームで見るとJoomla!よりもだいぶ少なくなっています。

日本でメジャーなXOOPSとMovableTypeは、世界的な傾向で見るとかなりマイナーなのがわかります。どちらも過去5年間は衰退傾向にあるように見えます。

最新版でデモサイトをインストールしてみた感想

1年以上前にCMSを選んだときにこれらをインストールして比較したことがありましたが、改めて最新版をそれぞれインストールしてちょっといじってみました。その雑多な感想メモ。(浅い&偏見あり。)

WordPress... 3.0.2-jaをインストールしてみました。以前からそうだけど、インストールが非常に簡単です。ダウンロードしたファイルをまるごと展開してサーバに置き、そこにブラウザからアクセスして必要最小限の情報を入力して、インストールボタンを押すだけで、マニュアルを一切見ないでインストールできました。インストール処理時間も短くて、あっという間に終わりました。この簡単さが、最近の急速な普及の要因のひとつかも知れません。

管理画面は1年前に試したとき(2.7ぐらい)とそれほど変わっていませんでした。自分にとってWordPressがCMSとしては使いにくいのは、ページの概念が「ブログ」と「ページ」に分かれていて、「ブログ」は一つしか設置できず、後はみんな固定ページになってしまうこと。もともとCMSではなくてブログなので仕方がないのだけれど、この点がはじめからCMSとして設計されたものとは根本的に違うところかなと思いました。

WordPressの管理画面はきれいでわかりやすいのですが、プラグインやテンプレートなどでユーザにソースコードを露出しているところが多いのが気になります。

wp_admin_screen

▲WordPressの管理画面

 

Movable Type … オープンソース版のMTOS-5.031-jaをインストールしてみました。MTはインストールが難しいです。ダウンロードしたファイルを展開して、中身のディレクトリを、実行ファイル群、mt-static(画像ファイルなど)、サイトルートの3つに分けて、インストール中に正しく指定しないと動いてくれません。始めにマニュアルを見ないでやろうとして失敗し、取り返しがつかなくなって、一度データベースから全部削除してやり直す羽目に。。。Perlなので、Perlの実行ファイルの場所が違うと、全ての.cgiファイルを書き直さなければならないのも手間でした。

MTは1年前に4.21を試したときとだいぶ管理画面の感じが変わっていました。MTは「ブログ」と「ページ」をそれぞれ複数設置できるのが◎。記事を書き直す度に「再構築」しなければならないのは×。MTがあまり普及しないのは、インストールが難しいのと、再構築の手間が一般受けしないからかも。アクセスが膨大なサイトではこの方式の方が高速になるのはわかるけど、その恩恵が受けられるほど大きなサイトはそれほどないのではないかと思う。私は以前MTをメインのブログとして使っていましたが、MTをやめたのも、ちょっと書き直すだけでいちいち再構築しなければならないのに堪えられなくなったからでした。

MTは複数のブログ、複数のサイトまで管理できるので、使い方によってはWordPressよりもCMSらしい自由度を持った使い方ができるのが利点かもしれません。

mt_admin_screen

▲Movable Typeの管理画面

 

Drupal … 6.19をインストール。インストール作業は簡単だけど、管理画面が表ページと区別がつきにくく、(管理画面のテーマを変えればよいのかも知れないけど。)メニューも煩雑で、非常にわかりにくい印象です。ちゃんと使ったことがないのでわかりませんが、少なくとも直感的ではないので慣れるまでが大変そうです。

Drupalは本格的なCMSで、記事は静的な「ページ」と、ブログのような「ストーリー」の2種類があり、それぞれ複数設置できるようになっています。

drupal_admin_screen

▲Drupalの管理画面

 

Joomla! … 最新版を今でも使っているけど、せっかくなので1.5.22のデモサイトをインストール。インストールはWordPressほど簡単ではないけれど、初めて見てもわかりやすいので手間取ることもありません。

Joomla!は管理画面がきれいでわかりやすいのがよいです。初めて触ったときから直感的に操作方法がわかります。本格的なCMSなので、WordPressと違って、記事をカテゴリ毎にブログ風に表示するのも、1ページに1記事を表示することも自在にできます。

joomla_admin_screen

▲Joomla!の管理画面

 

XOOPS … はもう使うことはまずないだろうということで試しませんでした。以前、かなり努力をして使おうとしたことがありましたが、全てが煩雑で好きになれませんでした。せっかくもともとは日本発の世界的なオープンソースプロジェクトだったのに、XOOPS Cubeとかで日本だけ分家して殻に籠もってしまった歴史も残念。

 

本当は各CMSの記事管理の概念を比較しようと思ったのだけど、今日はとりあえずここまで。

 

最終更新日: 2011年 6月 27日(月曜日) 01:52
くらち たかよし

くらち たかよし

モバイル・Webアプリ作家。最近は主にiPhoneアプリ制作を手がける。企画、UIデザイン、設計、実装、テストなどを1人〜数人の個人で行う全人的開発手法の確立を目指している。

使う言語はObjective-C, C++, C#, Java, PHPなど。Web関連で使うものはCakePHP, MySQL, Joomla! CMSなど。デザインではPhotoshopとIllustratorをかろうじて使う。

場所や時間に縛られない、インターネット時代の新しい働き方、自由な生き方を模索中。海外移住、低予算&低リスク起業、キャリアデザイン、心理学などにも興味あり。

Web: awaresoft.jp/